*「紛争の被害者を平和構築の担い手に」JCCPはアフリカ・中東の平和構築を支援する認定NPO法人です。

ケニア沿岸部でテロや暴力を防ぐため女性や少女を支援

<2017年8月掲載>

・事業名 :暴力的過激化を予防するための女性及び少女のレジリエンス強化事業
・開始時期:2017年8月
・事業地 :ケニア共和国 モンバサ県、クワレ県

日本紛争予防センター(JCCP:東京都文京区)は、テロや過激派による暴力の被害が深刻なケニア沿岸部のモンバサ県とクワレ県で女性や少女への心理的・経済的・法的支援を通じ、テロや暴力を煽る過激な思想に抵抗できる力(レジリエンス)を育む事業を、国連機関 UN WOMENと行います。

事業の背景:テロや暴力の影響が広がる世界で、女性が被害者にも加害者にもなる現実

世界各地でテロや暴力が頻発しています。2014年には93か国で32,765人がテロ事件の犠牲となりました。人々を暴力に駆り立てているものは何でしょうか?背景には、社会的不平等や経済的貧困だけでなく、人生における挫折や絶望、孤立等の問題も複雑に絡んでいます。最近は女性や未成年が実行犯として関与する事件も増加しています。実際に、2016年に欧州でテロに関連した容疑で逮捕された1,002人のうち、90%が40歳未満でした。

警察や軍による治安対策の前に、何よりもまず暴力を煽る過激な思想に染まる人々を生み出さないことを目的として、市民やNGOによる早期の介入が世界各国で始まっています。

ケニアでも、テロや過激派による暴力が絶えません。南スーダンやソマリアなど紛争が続く隣国から難民が流入し続け、国内では選挙のたびに民族分断や対立が深まり、経済発展が著しい一方で恩恵に与れない貧困層が不満を抱え、過激な思想に染まってしまうことがあります。ケニアで生きる女性や少女は、暴力の標的になって被害者となることもありますが、生活苦や将来への絶望から過激な思想に染まってテロや暴力を側面支援してしまうこともあります。こうした複雑な現実は、意外と見落とされがちです。

事業概要:心のケアや経済的自立を通じて女性の抵抗力(レジリエンス)を育む事業

8月1日より、JCCPはケニア沿岸部のモンバサ県とクワレ県で、1,660人の女性や少女を対象とし、暴力的過激化を予防するための事業を行います。9年におよぶ心のケアの実績と知見を活かして現地カウンセラー60人を育成し、テロや暴力の影響を受けやすい女性や少女、その家族などに質の高い心のケアを提供して、心理面で支援します。

さらに、経済的に困窮している女性とその家族に対して、起業や生計向上を促す支援も行います。経済的に自立することで生活苦や将来の不安が低下することが期待されます。加えて女性や若者が平和と安全保障に果たしうる役割と責任について、法律や政策枠組みを知ることで、一人一人がテロや暴力を煽る過激な思想に抵抗できる力を養います。
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この事業は皆さまのご支援と、女性の地位向上を目指す国連機関UN WOMENの助成により実施致します。

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